TBS 21世紀プロジェクト グランドフィナーレ フリーダイビング


1998/12/28から1999/01/01までumberto pelizzariコーチのもと 日本記録であるコンスタント35mに挑戦してきました。

貴重なアドバイスをいただいたので、公開したいと思います。

まず、ウエイトは後ろよりに付けたほうがよいそうです。
理由は聞くのを忘れてました。

今回サイナスがかなり不調だったのですが、サイナス不調のときは 水蒸気を吸うとよいそうです。
洗面器に湯を入れて、その上に顔をもっていき頭に熱く湿らせたタオルを 置くとよいそうです。
サウナなどもよいそうです。
とにかく、サイナスを冷やさないようにし、毛糸の帽子を着用するよう 指示されました。
また、靴下も必ず着用し、体を暖かくするように注意されました。

もう一人のフリーダイバーの堀江さんは耳をいためていたのですが、 そういう時は陸上で絶対に耳抜き(の練習)をするなとのことです。

今回は二人とも30日の段階で耳やサイナスが不調でした。
そのため30日の夜と31日は練習を休みました。
umbertoさんも「今二人に必要なのは練習ではなく休養だ」と言っていたそうです。

私が潜降していくのを見てのアドバイスは、潜降ロープにあたるぐらいに近づいて 潜れとのことです。
潜降も浮上もロープを正面に見て見失わないようにすることが重要とのことです。

本番前、体が温まるのでチョコレートを食えと、板チョコを3カケラもらいました。




ブラックアウトについて

今回私は36mまで潜り、浮上後残り10mのところでBlack Outしました。
これは、決して無理をして(無茶をして)Black Outした訳ではありません。
今までの記録が26mといいましたが、今回の練習で連続して30mゆうゆうと潜ってきて、 その時はサイナス不調で潜降に手間取っていましたが、全然息切れもしていませんでした。
本番前まで不調だったサイナスも絶好調で、36mのプレートを取ったときも、 全然苦しくありませんでした。
浮上の時も苦しくもなく、非常にリラックスした状態でした。
それでも、Black Outしたのです。

浮上しながら気持ちを落ち着けていき、だんだん夢に入っていったような 感覚でした。
気づいたときは、夢から覚めたような感じで、すぐにはBlack Outしたことを 理解できていませんでした。
自分では無理していなくてもBlack Outすることがある ということがBlack Outの 怖いところだと思います。
Black Outは完全には防ぎようのないもので、そのためにもセキュリティに気を付け、 とくに 一人では絶対に潜らないことが重要 だと、今回改めて認識しました。

どんなに自分で無理していないと思っていても、Black Outすることはあるので、 絶対に一人では潜らないようにしてください。また、Black Outしたとき どういった行動をとればよいか、事前にトレーニングも忘れずに。

umbertoさんによると、Black Out自体は悪い反応ではなく、緊急時(酸素分圧の極端な 現象時)脳を守るために重要でない器官から機能停止させる人間の防御反応とのことで す。まず肺の機能が停止し次に心臓が停止、最後に脳が停止してしまうようです。

日本のセキュリティ体制は(今回を含めて)全然ととのっていないようです。
今回も、umbertoさんがいなければ、かなり危なかったか、ひょっとすると 死んでいたかもしれません。
今後どんな状況でも補助救命できるセキュリティ体制を考えていきたいと考えて います。


Black Outに関する以下の助言を受けました。

トレーニング

はじめに、umbertoさんにトレーニングについていろいろ助言をいただきましたが、 フリーダイビングのトレーニングは特に個人差があるので、人がやっていることを そのまま続けても成果があるとも限らず、安全性についても疑問です。
トレーニングをするにあたっては、 自分でよく考えて行うようにしてください。
あくまで参考として掲載しますので、 そのまま実行したりしないでください。

まず、私が普段やっているプールでのトレーニングについて聞いてみました。

普段、アップとして75m〜100m程度の潜水をして、顔を上げたところからはそのまま 壁まで泳ぎます。これは問題ないとのことです。
50mの潜水を休憩を短くしながら繰り返したり、25mの潜水を休憩を呼吸5回程度まで として繰り返すトレーニングをしていますが、これも問題ないとのことです。 25mの潜水を行きを吐ききった状態で繰り返しておこなっていますが、これについては やったことがないとのことで、助言できないと言われました。

これ以外でこんなトレーニングを行ったらどうかと以下のような提案を いただきました。
staticのトレーニングとして、以下のような提案をいただきました。

まずAパターンとして、2分半の閉息を8回繰り返す。ただし休憩を3分から徐々に減らしていく。
次にBパターンとして、2分半休憩をとる閉息を8回繰り返す。ただし閉息を2分から徐々に増やしていく。
大事なのが、8回続けられるテーブルを現在のレベルに合わせて作る ことだそうです。

weightトレーニングについて、以下のような助言をいただきました。

weightトレーニングは40回続けられる負荷までにし、リズムを早くして行うこと。
最初1ヶ月は同じ運動を負荷なしで通常の呼吸で行い、次の1ヶ月は40回続けられる 負荷をかけ通常の呼吸で行い、それから閉息して運動するとよい。

最後にくどいようですが、 ここに書かれていることをそのまま実行したり しないようお願いします。



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